大型二輪免許取得日記
その12
平成11年10月15日
今日はシミュレータなるものをやるらしい。座学なので乗車受付は不要か
と思っていたが、そうではないらしい。ちゃんと乗車受付を済ませる。建
物の3階にシミュレータ室なるものがあるらしい。
階段を上っていくと、なんだかゲーム機のような機械が部屋の中にドーン
と置いてある。ここがシミュレータ室らしい。この自動車学校にあるシミュ
レータはホンダ製だった。ブレーキレバーやクラッチレバー、ステップな
どは実機と同じもののようだ。教室には机が3つしかないところをみると、
最大で3名までしか同時に受講しないのだろう。
しばらくすると他の受講生もやってきた。自分を含めてちょうど3名。全
員大型二輪の教習を受けているようだ。講義が始まるまでの間、講師席に
あるシミュレータのモニターに映し出されているスクリーンセーバーをぼ
けーっと眺めていた。
講習が始まる時間になると、講師がやってきた。一度指導を受けたことが
ある人だ。入ってくるなり、『ちょっと待ってね。今から大型二輪に改造
するからね…』と言いながらシミュレータをいじり出した。シートを変え
て、ハンドル位置を高くしたら大型二輪の出来上がり(笑)。
まずは簡単な説明から始まった。すでに普通二輪免許を持っているのだか
ら、いつものように走りなさいとのこと。いつものようにって、、、。
最初は操作に慣れるために練習コースのようなところを走ることになった。
トップバッターは自分。シミュレータに跨り、エンジンを始動(ちゃんとセ
ルが付いている)。ギアを入れて走り始める。このシミュレータは、なんだ
か不安定な動きをする。速度感覚やGを全く感じられない(当たり前)ので、
気分が悪くなりそうだ。
案の定、指定されたコースを走り終えたら、めちゃくちゃ気分が悪くなって
しまった。もう一度シミュレータに乗れと言われると確実にゲロしてしま
う。
3人とも練習コースを走り終えたら、『じゃ、実際にやってみましょうか』
と教官が言った。『気分悪いので、パス』と言って最初はパスさせて貰っ
た。が、他の教習生はシミュレータをやっているのだから、音が聞こえて
くる。それだけでもますます気分が悪くなってしまった。冷汗が出てくる。
教官が『新鮮な空気を吸ってきた方が良い』と言ってくれたので教室から
出ていき、廊下にある窓を開けてしばらく休憩…………。
10分くらいぼーっと廊下に座っていたら、ちょっと回復してきた。が、
立ち上がるとまたクラクラ来てしまう。情けない、、、また座っているこ
とにした。教室では他の教習生がシミュレータをやっているようだ。さら
に10分くらい座っていたらかなり回復した。よたよたと教室に戻る。教
室では、ちょうど教習生のシミュレーションを再生しているところだった。
画面を見るとグッと来るので見ないようにする。教官も画面を見ながら説
明しているが、それがどのようなシーンかは見ることができない。想像の
世界である(笑)。
粗相をせずになんとか教習時間を乗り切ることができた。久しぶりに座っ
ているだけでも辛いという状況だった。
ラスト2回は再びバイクでの教習となる。
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