海外モータースポーツニュース

• トヨタカローラ、今年中頃にはＢＴＣＣへ出場か？(1998.3.29)
  トヨタカローラが今年中にアンディ・ラウズの手によってＢＴＣＣに参戦するの ではないかと予想されていたが、ここに来て予定を早めることになったようだ。 参戦時期は７月２６日に開催される第１５・１６戦スネッターストーンではな いかと目されている。

• ナイジェル・マンセル、ＢＴＣＣに出場(1998.3.29)
  １月に氷上レースに出場していたマンセルだが、今回は以前も参戦したことのあ るＢＴＣＣに打って出ることになったようだ。予想されている出場レースは８月 ３１日のブランズハッチと、９月２０日のシルバーストーンでの最終戦となる模 様。
  参戦するチームはＦｏｒｄ　Ｍｏｎｄｅｏ　Ｒａｃｉｎｇからで、使用するマシ ンはもちろん、Ｆｏｒｄ　Ｍｏｎｄｅｏとなる。

• ブラジルＧＰでの黄旗無視はペナルティなし(1998.3.29)
  ２８日(土)の午前中に行なわれた２回目のフリー走行で黄旗区間追い越しをした ドライバーにペナルティが課せられるかどうかの協議が行なわれていた件に関し、 レーススチュワードは特に大きな裁定を下さず、スターティング・グリッドは予 選タイムのまま確定することとなった。
  午前中のフリー走行で黄旗区間追い越しをしたとされるのは、ミカ・ハッキネン、 ペドロ・ディニス、デイモン・ヒル、エディ・アーバイン、オリビエ・パニス、 アレキサンダー・ブルツの６人で、彼らは予選終了後にレーススチュワードから 招集され、事情聴取が行なわれた。スチュワードはドライバーに対して黄旗無視 を非難したようだが、逆にドライバー側からその原因を指摘されてしまった。そ の結果、スチュワードは彼らの主張を受け入れ、該当区間にコースマーシャルの 人数を増やすよう、レースディレクターに対して指示を出した。

• ブラジルＧＰのレーススチュワード、新ブレーキシステムを違反と判断(1998.3.29)
  ブラジルＧＰのレーススチュワードは２８日(土)、フェラーリ他５チームから出 されていた、マクラーレン、ウィリアムズ、ジョーダンの使用する新ブレーキシ ステムが、レギュレーションに違反するのではないか、という抗議を正式に認め、 新ブレーキシステムは違反であるとの判断を下した。
  レーススチュワードの判断は、ＦＩＡのスポーツ国際理事会の出した声明に基づ いて下され、その声明によれば、この新ブレーキシステムは作動が目的というよ りも、むしろ４輪操舵に近いシステムと判断されたようで、フォーミュラ・ワン ・テクニカル・デパートメントのチャーリー・ホワイティングの意見とは正反対 の意見となり、ＦＩＡ内部でも意見が割れていることを物語っている。彼(チャー リー・ホワイティング)はオーストラリアＧＰで、フェラーリからこのシステムに 対して異義を唱えられた際、新システムは違反には当たらないとの見解を示して いた。
  マクラーレンのテクニカルディレクター、エイドリアン・ニューウィーは２７日 (金)、「ＦＩＡはこのシステムが違反していないとの判断をするはずで、違反と 判断されれば驚きである。」と自信を持ってコメントしていたものの、チームは この決定に対して、提訴する意志のないことを明らかにした。

• 新ブレーキシステム使用禁止、土曜日は別途協議(1998.3.28)
  金曜日のフリー走行で使用が禁止されたマクラーレンなどの新ブレーキシステム だが、これはとりあえず金曜日だけの措置となっている。土曜日にも使用を禁止 するかどうかは、再度協議した上で決定することとなっている。
  ＦＩＡサイドは現在もこれはレギュレーションで禁止されたコンピュータ制御の ものではなく機械式であるとしているようだ。
  なお、フェラーリとともに抗議を提出したのはアロウズ、ザウバー、ティレル、 ミナルディの５チーム。抗議された側はマクラーレン、ウィリアムズ、ジョーダ ンの３チームである。

• グッドイヤー、ブラジルＧＰから新フロントタイヤを投入(1998.3.28)
  Ｆ１開幕戦でブリヂストンに敗れたグッドイヤーは、今回から改良バージョンの フロントタイヤを持ち込んできた。同社の話しでは、このタイヤは本来スペイン ＧＰから投入される予定だったが、ブリヂストンタイヤが予想以上の健闘を見せ ていることで同社が早めの実戦投入に踏み切ったようだ。
  なお、既にこのタイヤはフェラーリ、ウィリアムズ、ジョーダンでテストされて おり、各チームからのフィードバックからも早期投入でも大丈夫と判断されたよ うだ。
  新しいタイヤはやや幅が広く、このタイヤの採用により、グッドイヤーユーザー は１秒以上もタイムを縮めることができるという。

• マクラーレンら、新ブレーキシステム使用を断念へ(1998.3.27)
  フェラーリはマクラーレンが使用している新ブレーキシステムに対して抗議を 行なっている模様だが、この結果今回のブラジルＧＰフリー走行からこの新ブ レーキシステムは使用されていない模様。なお、同じものがウィリアムズ、 ジョーダンにもあり、同様に使用を断念したとされている。

• ヨス・フェルスタッペン、ベネトンのテストドライバーに(1998.3.22)
  今季ティレル残留が果たせなかったヨス・フェルスタッペンが、ベネトンのテ ストドライバーを務めることになりそうだ。
  フェルスタッペンはすでにベネトンのファクトリーでシート合わせを済ませて いると伝えられ、次週のブラジルＧＰ後にも実際のテストが行なわれる予定。

• フェラーリ、マクラーレンの新ブレーキシステムに異義(1998.3.20)
  フェラーリのチーム関係者によれば、１９日(木)、マクラーレンが使用してい る新ブレーキシステムに対し次線のブラジルＧＰにおいて、正式に抗議する意 向であることを明らかにした。
  先のオーストラリアＧＰで際だった走りを見せたマクラーレンのマシンには、 これまでにないブレーキシステムが搭載されているとみられ、フェラーリや ウィリアムズはいずれもこれに異論を唱えていた。
  実際の仕組みは明らかでないが、コーナーリングの際にアウト側とイン側で異 なった制動力を掛けられたり、ブレーキング時に発生するエネルギーによって ウォーターポンプやオイルポンプを駆動することによって、エンジンパワーの 損失を補っているのではないかなどと推測されている。

• ＦＩＡ、チームオーダー禁止令を通告か(1998.3.19)
  １８日(水)、パリで行なわれたＦＩＡの世界評議会で先の今季の開幕戦、オー ストラリアＧＰでレース・スチュワードから非難の上がったチームオーダーに ついて話し合われたようだ。
  その結果、ＦＩＡは各チームに対して「あらかじめチーム内でドライバーの順 位を決定するようなことについてはモータースポーツの競技としての関心を阻 害するものとして『禁止』」を通告した模様である。

• フランスＧＰ、開催が正式に決定(1998.3.19)
  ＦＩＡは１８日(水)、一旦今季のカレンダーから外されていたフランスＧＰを 正式に復活させることを決定、発表した。期日は６月２８日(日)となる。
  フランスＧＰはテレビの独占放映権のトラブルから他のテレビ局が反発、ＦＩＡ やフランス政府の見解も分かれて混乱していたが、このほどフランス議会で独 占放映権を認める法案が可決され、再び開催されることとなった。

• 服部茂章、インディライツで初優勝(1998.3.15)
  １５日(日)、フロリダ州マイアミ郊外のホームステッド・モータースポーツ・ コンプレックスで開催された１９９８年度インディライツ第１戦で、予選２位 (フロントロー、アウト側)からスタートした服部茂章が、２位のクリスチアー ノ・ダ・マッタにコンマ４６８秒の僅差で競り勝ち、インディライツ初優勝を 飾った。

• ヒロ松下、第５戦「リオ４００」をもって引退へ(1998.3.12)
  日本人唯一のＣＡＲＴドライバー、ヒロ松下は、１２日(木)、今季の第５戦 「リオ４００」を最後にＣＡＲＴシリーズから引退することを発表した。
  この決定は、当初の噂を受けてのものではなく、ホームステッドでのテストの 後、熟考の末にくだしたものとのこと。
  今後の活動等についてはまだ分かっていない。

• フェラーリ、シューマッハへの破格オファーを申し出る？(1998.3.13)
  ドイツの新聞ビルト紙は１２日(木)、１９９９年で契約が切れるミハエル・ シューマッハに対し、フェラーリ(親会社フィアット)がさらに２００２年まで の３年契約を提示したと伝えた。その金額は実に１億５千万マルク(現在のレー トで換算すると、約１０７億円)と超破格なもの。
  シューマッハはドイツ人ということもあり、現在の契約が切れた後はメルセデ ス(マクラーレン)入りするのではと見られている。

• １９９８年上半期、Ｆ１ドライバー体重測定結果(1998.3.11)
  １９９８年開幕戦を前に、恒例のＦ１ドライバー体重測定が行なわれた。ヘル メットにスーツ姿での計量だが、最軽量はヤン・マグヌッセンの６５ｋｇで、 最重量はアレクサンダー・ブルツの８２．５ｋｇであった。

  1.	A.ブルツ(D)	Benetton Playlife	BS	82.5kg
  2.	R.シューマッハ(D)	Jordan Mugen-Honda	GY	80.0kg
  3.	D.ヒル(GB)	Jordan Mugen-Honda	GY	78.5kg
  4.	E.アーバイン(GB)	Ferrari	GY	78.0kg
  5.	M.シューマッハ(D)	Ferrari	GY	76.5kg
  6.	R.バリチェロ(BR)	Stewart Ford	BS	76.5kg
  7.	D.クルサード(GB)	McLaren Mercedes	BS	76.0kg
  7.	O.パニス(F)	Prost Peugeot	BS	76.0kg
  9.	P.ディニス(BR)	Arrows	BS	72.5kg
  9.	M.サロ(SF)	Arrows	BS	72.5kg
  11.	J.アレジ(F)	Sauber Petronas	GY	72.0kg
  12.	G.フィジケラ(I)	Benetton Playlife	BS	71.0kg
  12.	M.ハッキネン(SF)	McLaren Mercedes	BS	71.0kg
  14.	J.ビルニューブ(CDN)	Williams Mecachrome	GY	70.0kg
  14.	E.トゥエロ(RA)	Minardi Ford	BS	70.0kg
  16.	R.ロセット(BR)	Tyrrell Ford	GY	69.5kg
  17.	J.ハーバート(BR)	Sauber Petronas	GY	68.5kg
  18.	H.H.フレンツェン(D)	Williams Mecachrome	GY	68.0kg
  19.	中野信治(J)	Minardi Ford	BS	67.5kg
  20.	J.トゥルーリ(I)	Prost Peugeot	BS	66.5kg
  21.	高木虎之介(J)	Tyrrell Ford	GY	66.0kg
  22.	J.マグヌッセン(DK)	Stewart Ford	BS	65.0kg

• オーストラリアＧＰ競技長、マクラーレンの作戦に疑問を投げかける(1998.3.9)
  オーストラリアＧＰの決勝レースを終え、最後に優勝者がチームの作戦によっ て決定されたという状況に対して、レースオフィシャルが疑問を投げかけた。
  オーストラリアＧＰ競技長のロン・ウォーカーは、「誰がレースに勝つのかそ れをチームが決めるというのはおかしい。それではフェアなスポーツとは言え ないのではないか。ＦＩＡは調査すべきだ。」と語っている。
  これに対して、今のところＦＩＡ側には動きは見られない。

• ホンダ、Ｆ１への復帰を公式発表(1998.3.9)
  ホンダは、９日(月)、Ｆ１レース活動への復帰に向けて具体的な検討に入った ことを公式に発表した。以下はホンダから発表されたリリース文。

      
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                                                            １９９８年３月９日
                                                          本田技研工業株式会社
                                                                        広報部
                          Ｆ−１レース活動について
  
      本田技研工業株式会社は、１９９３年以降休止していたＦ−１レース活動復帰に
    向けて具体的検討に入った。
  
      ホンダは、創業以来、二輪・四輪レースへの参戦はもちろん、鈴鹿サーキットや
    ツインリンクもてぎの設立など、モータースポーツを企業文化の一つとして位置づ
    け長年に渡りレース活動を行なってきた。
  
      Ｆ−１レース活動第三期となる今回は、前回(１９８３年〜１９９２年)のエンジ
    ン開発・供給に加え、新たに車体の開発・製造およびチーム運営までを含めた『ホ
    ンダのＦ−１レーシングチーム』としての総合的なレース活動を行ない、厳しい極
    限へのチャレンジを通じ、若い技術者の育成や最先端技術の蓄積などを意図したも
    のである。
  
      参戦時期を含む全体計画については、今後チーム体制、運営方針等の諸準備を関
    係方面との調整を図りつつ順次進め、本年度末までに決定することとなる。
  
      取締役社長　川本信彦コメント
      「若いエンジニアの熱い意志を受けＦ−１復帰への具体的準備の検討に入った。
    創立５０周年を機に、新世代ホンダの新たなチャレンジと考えている。
      現在参戦中のＣＡＲＴ・インディカーレースに加え、より多くのモータースポー
    ツファンの皆様の期待にお応えしたい。」
  
  
    ホンダＦ−１レース活動
    ●第一期　１９６４年〜１９６８年
              エンジン・車体を含めたホンダチームとして参戦  戦績    ３５戦２勝
  
    ●第二期  １９８３年〜１９９２年
              エンジンサプライヤーとして参戦                戦績１５１戦６９勝
    

• デイモン・ヒルに罰金(1998.3.7)
  オーストラリアＧＰのレース・スチュワードは７日(土)、ジョーダン無限ホンダ のドライバー、デイモン・ヒルに対して、罰金２，２５０米ドルのペナルティを 言い渡した模様。
  これは、ヒルが予選中にピットレーンの制限速度を越えて走行したためのようで ある。

• マックス・モズレー会長、フランスＧＰ開催を明言(1998.3.6)
  ＦＩＡのマックス・モズレー会長は、５日(木)、メルボルンで行なわれた記者 会見で、ＴＶ放映の問題で今シーズンのカレンダーから外されていたフランス ＧＰの開催を明言した。
  まだ正式発表になっていないが、３月１８日に予定されている世界評議会の席 上で決定される模様。開催時期については、サッカーＷ杯と重なることから、 例年通りの６月となるかは不明である。

• マクラーレン、世界初となる２人乗りＦ１カーを開発(1998.3.6)
  マクラーレンは５日(木)、開幕戦の舞台であるオーストラリアのメルボルン 市内で世界初となる２人乗りのＦ１カーＭＰ４−９８Ｔを発表した。
  注目される２人目のシートはバイクのようにドライバーの背後で少し高く なった位置に設置される。開発の意味について、ロン・デニス代表は「Ｆ１ カーでサーキットを走る気分とはどのようなものなのか、誰もが体験した かったはず。それを実現するために製作したものだ」と説明している。
  このマシンが実際にサーキットを走行するのは５月頃の予定になっている が、最初に体験する権利はオークションに掛けられ、慈善施設に寄付され ることになっている。

• ＢＡＲ、ミハエル・シューマッハもターゲットに(1998.3.5)
  新生ＢＡＲ(ブリティッシュ・アメリカン・レーシング)のマネージャー、 グレイグ・ポロック氏が、４日(水)、イギリスＢＢＣ放送のインタビュー を受け、その中で１９９９年の同チームのドライバーとして現フェラーリ のミハエル・シューマッハをターゲットにしていると語った。
  ポロック氏はこれまでジャック・ビルニューブの個人マネージャーを務め ていたこともあって、１９９９年シーズンはビルニューブの移籍も有力視 されており、もしこの話しが実現すれば世界チャンピオンを２人抱える豪 華なラインナップとなる。

• プロスト、未だクラッシュテストに合格せず(1998.3.5)
  ４日(水)、プロストグランプリのチーム関係者語ったところによれば、同 チームの新車ＡＰ０１がまだＦＩＡのクラッシュテストに全て合格してい ないとのことである。
  開幕戦オーストラリアＧＰ前に合格するには５日(木)が最後のチャンスと なるが、チームでは合格を楽観視しているという。