1998 F1 World Champion Ship
Round3 Argentine Grand Prix
1st Free Practice Session Report
- ミハエル・シューマッハ、マクラーレン勢に割って入る
金曜日午後の1日目後半のフリー走行は、突然の雨に驚かされることとなっ
たが、その後、時間の経過につれてコースは乾きはじめ、午前中のタイムを
更新できるようになった。ミハエル・シューマッハは午前中のタイムをコン
マ2秒ほど更新したが、またもマクラーレンの2人が安定した走りを見せ、
クルサードがシューマッハのタイムを約1秒上回るトップタイムを叩き出し
た。
「新しいフロントタイヤはいいよ。だけど、まだ比較テストをしてないから、
どれくらい良くなっているのかを説明するのは難しいね。」とシューマッハ
は述べている。
一方、エディ・アーバインは、マシンの走りに満足しながらの5番手タイム。
しかし、バンプでブレーキをロックさせてしまい、タイヤを1セット駄目に
してしまった。
- ハッキネン、3番手タイムを記録した後スピン
ミカ・ハッキネンは、この日3番手となるタイムを記録した後、さらにタイ
ムを縮めようと、セッション終了近くに再びコースに飛び出したが、ブレー
キングでタイヤをロックさせてランオフエリアに飛び出してしまったため、
チームメイトを上回ることはできなかった。スピンの後にさらにアタックし
ようとしたが、アタックラップに入る前にチェッカーフラッグが振られてし
まった。
デビッド・クルサードは、スライドが激しく、コーナー出口でのオーバース
テアに悩まされていた。それでもなお、最速ラップを記録している。
- ビルニューブは4番手
ウィリアムズのジャック・ビルニューブは、午後のセッションの間、ギア
ボックスのトラブルのためにピットにとどまっていたため、午前中のタイム
を上回ることができなかった。しかし、セッションを通じてセットアップを
煮詰めたこともあり、総合で4番手に位置することとなった。
ハインツ・ハラルド・フレンツェンは、濡れた路面でインターミディエイト
タイヤをテストした際に、ブレーキをロックさせてしまい、ミナルディのエ
スティバン・トゥエロに突っ込むという最悪の事態を引き起こしてしまった。
フレンツェンは、トゥエロのリアタイヤに乗り上げて空中に舞い上がり、トゥ
エロの上を越えてグラベルの上に落下。ノーズセクションとフロントサスペ
ンションをひどく傷つけてしまった。
- その他
中野信治とアレキサンダー・ブルツは、滑べりやすいコンディションの被害
者となってしまった。両者共にスピンを喫っし、グラベルベッドに突っ込ん
でしまい、そこでセッションを終えることとなった。
アロウズのペドロ・ディニスもマシンをスピンさせたが、再スタートするこ
とができて、何とか19番手のタイムを記録した。
ティレルの高木虎之介は総合7番手のタイムを記録するという好走を見せた。
ジャン・アレジは、セッション終盤にフライングラップを決めることができ、
約1秒のタイムアップを果たすことができた。今朝、アレジとの接触で満足
に走行できなかったジョニー・ハーバートは、アンダーステア解消にやっき
になっていた。
プロストのオリビエ・パニスは、依然としてギアボックスにトラブルを抱え
ている。
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