1998テストレポート(チームリリース)

テストレポート(1998年2月)

• ジョーダンテストレポート(1998.2.27)
  ジョーダンは２３日(月)から２５日(水)まで本拠地シルバーストーンで開幕 戦前の最終テストを行なった。
  テストにはレギュラードライバーの２人が参加したが、ラルフ・シューマッハ が最終日に３日間のベストタイム１分２６秒５１をマークした。
  ヒル、シューマッハの両ドライバーは、この３日間でレースディスタンス走 行を行ないながら、開幕戦のメルボルンに合わせたクルマのセットアップを チェック。また、２５日には、新しく出来上がった２台のクルマ(１台がオー ストラリア用のＴカーで、もう１台はテスト用シャシー)のシェイクダウンも 行なった。

• フェラーリテストレポート(1998.2.26-27)
  フェラーリは２６日(木)、フィオラノのテストコースでオーストラリアグラ ンプリ用の３台のＦ３００のうちの２台をシェイクダウンした。
  担当したのはミハエル・シューマッハで、自分用のレースカー(シャシーナ ンバー＃１８４)で１２周、Ｔカー(シャシーナンバー＃１８１)で２３周を 走行し、ベストタイムは１分０２秒１５８であった。このタイムはフィオラノ でのＦ３００のレコードタイムとなる。
  翌２７日(金)にはニコラ・ラリーニがエディ・アーバイン用のレースカー (シャシーナンバー＃１８３)をシェイクダウン。ラリーニは２５周を走行 し、ベストタイムは１分０３秒８４９であった。

• ミナルディテストレポート(1998.2.24)
  ミナルディは２４日(火)、モンツァで開幕戦直前の最終テストを行なった。
  エスティバン・トゥエロはトータルで４７周を走行し、ベストタイムはフル タンク状態だった２８周目にマークした１分３１秒９０５。なお、このテス トを終えた時点でトゥエロはＦＩＡからスーパーラインセンス発給の条件と なっていた「オフシーズンのテスト走行でトータル２０００ｋｍを走る」と いう条件をクリアし、開幕戦からＦ１グランプリに参加できることになった。
  しかし、中野信治は、この日燃料システムにマイナートラブルが発生した影 響でテスト走行することができず、新しく採用する予定のステアリング ホイールのチェックも行なうことができなかった。結局、このテストを含め た中野のテスト走行は開幕戦が終った後に改めて行なわれることになりそう だ。

• フェラーリテストレポート(1998.2.24)
  ２０日から行なわれていたムジェロでのテストはこの日最終日を迎えた。
  この日のムジェロは朝方曇り空だったものの、次第に晴れ間が見え始めた。 気温は摂氏８〜１３度、路面温度が１２〜２０度で、コースコンディション は始め湿っていたものの、最終的にはドライとなった。
  この日のテストはミハエル・シューマッハが担当。シャシーナンバー＃１８３ のＦ３００を使用してエレクトロニクスとシステム・ソフトウェアのチェッ クを行ない、同時にメカニカルトラブルに対処するためのエレクトリック・ リカバリー・システムのチェックを行なった。この日はトータルで３１周を 走行し、ベストタイムは１分３０秒５２９であった。
  「ムジェロでのテストは概ねポジティブだった。クルマを進化させることも できたし、信頼性の面で不安を抱くことなくオーストラリア入りできること は嬉しいね。ボクの使っているＦ３００はバランス面でとても気に入ってい て、ドライブしやすいんだ。ただ、３月８日のレースになってみなければ、 自分たちのクルマがライバルたちに対してどれくらいのポテンシャルを持っ ているのか分からないのは事実だ。でも、何とか優勝して、それを娘のバー スディ・プレゼントにしたいんだよ。」とテストを終えたシューマッハは 語った。
  なお、オーストラリアに向けてのクルマのシェイクダウンは２６日にフィ オラノにおいてミハエル・シューマッハによって行なわれることになってい る。

• フェラーリテストレポート(1998.2.22)
  フェラーリのムジェロテストはこの日３日目を迎えた。
  この日のムジェロは天候に恵まれ、コースコンディションも終始ドライだっ たものの、気温が摂氏８〜１３度、路面温度が８〜１４度を肌寒い１日だっ た。
  午前中はアーバインがＦ３００(シャシーナンバー＃１８３)を使いセッティ ングと空力面の微調整を行なった。アーバインはトータルで４３周を走行し、 ベストタイムは１分２７秒５５７であった。
  午後からはシューマッハが登場。アーバインが使用したものと同じＦ３００ を使ってタイヤテストを行なった。この日はトータルで５２周を走行し、ベ ストタイムは１分２８秒０６６であった。
  なお、２３日はテストを行なわず、２４日に本日と同様に１台のマシンだけ を使用してテストを継続する予定になっている。

• フェラーリテストレポート(1998.2.20-21)
  フェラーリは２０日(金)から再びムジェロでのテストを開始した。
  テスト初日は、午前中ややモヤがかかっていたが、その後回復し、コース コンディションもドライとなった。
  ミハエル・シューマッハはＦ３００(シャシーナンバー#183)を使用し、レース ディスタンスのシミュレーション走行を行なった。この走行は３つのレグ に分けられており、それぞれのレグの走行距離が異なっていたが、ピット ストップは各レグで２回行なわれた。この日はトータルで７１周を走行し、 ベストタイムは１分２９秒０２５であった。
  翌２１日(土)にはエディ・アーバインもテストに合流。この日のムジェロ は前日と同様のコンディションであった。
  シューマッハはまずシャシーナンバー＃１８３のＦ３００で１０周走行し た後、３台目となるシャシーナンバー＃１８４のＦ３００に乗り替えてテ ストを続行。新しいマシンのセッティング作業を中心に行ない、トータル で３３周を走行し、ベストタイムは１分２８秒７０７であった。
  一方、アーバインはシューマッハから受け継いだシャシーナンバー＃１８３ のＦ３００に乗り込み、数周のウォームアップの後、レースディスタンス 走行を行なった。アーバインはタイヤ交換と給油のピットストップを２回 行ない、トータルで７５周を走行し、ベストタイムは１分２８秒９４８で あった。

• フェラーリテストレポート(1998.2.17)
  フェラーリのムジェロテストはこの日最終日(４日目)を迎えた。
  この日のムジェロも天候に恵まれ、気温は摂氏１２〜１９度、路面温度は １３〜２６度、コースコンディションはドライであった。
  この日、ミハエル・シューマッハとエディ・アーバインは２台のＦ３００ を使用してマシンのセットアップ作業を行なった。シューマッハはトータル で４８周を走行し、ベストタイムは１分２８秒０８２。アーバインはトー タルで４１周を走行し、ベストタイムは１分３０秒１０９であった。
  なお、フェラーリは２０日から再びムジェロでテストを行なう予定になっ ている。

• フェラーリテストレポート(1998.2.15-16)
  フェラーリのムジェロでのテストは２日目を迎えた。
  この日のムジェロは午前中はややモヤがかかっていたが、午後からは晴れ、 気温は摂氏９〜１５度、路面温度は１０〜１５度、コースコンディション はドライとなった。
  ミハエル・シューマッハはレースディスタンスのシミュレーション走行を 実施。途中、２回のピットストップを行ない、給油とタイヤ交換作業を行 なった。この日はトータルで８２周を走行し、ベストタイムは１分２８秒 ２６７であった。
  エディ・アーバインは午後からテストを開始し、最初にＦ３００のシステ ムチェックを行なった後、本格的なセットアップ作業に入った。この日は トータルで２９周を走行し、ベストタイムは１分２９秒８８９であった。
  ロングラン・テストを行なったシューマッハは「レース・シミュレーショ ンをトラブルフリーで走れたのは嬉しいね。テスト結果には満足だし、ク ルマはパフォーマンスも上々でしっかりしてきているよ」とコメントした。 アーバインは「ドライコンディションで初めてＦ３００を使ってムジェロ を走ったけど、今日はセットアップが主体のテストだから」と語った。

  翌１６日は天候に恵まれ、気温が摂氏１２〜１６度、路面温度が１３〜２４ 度、コースコンディションは終始ドライだった。
  この日、シューマッハはＦ３００のセットアップとサスペンションの調整 を行ない、トータルで７２周を走行し、ベストタイムは１分２８秒０８７ であった。一方、アーバインはＦ３００のベストセッティングを見つける 作業を行ない、トータルで５３周を走行し、ベストタイムは１分２９秒 ４８４であった。

• フェラーリテストレポート(1998.2.14)
  １１日(水)から行なわれているフェラーリのプライベートテストはこの日 からムジェロサーキットに場所を移して行なわれた。
  この日のムジェロのコンディションは、天候が曇りで、気温は摂氏８度、 路面温度は１６度、コースは湿った状態から徐々にドライコンディション へと変わっていった。
  この日も前日同様ミハエル・シューマッハがテストを担当した。Ｆ３００ (シャシーナンバー＃１８３)と９８年スペックのタイヤを使用してクルマ の熟成作業を行なった。この日はトータルで６３周を走行し、ベストタイ ムは１分２８秒０５０であった。また、テストは順調に進んでおり、特に 大きな問題は発生していないようだ。
  シューマッハは、「今日はまずクルマのセットアップを行なったが、いい 感じでクルマが仕上がってきている。特にバランスがかなりいいよ。ボク のＦ３００とは違って、こちらはトラブルフリーだから乗りやすいね。」 とコメントした。

• ベネトンテストレポート(1998.2.13)
  ベネトンは先週に引続きバルセロナでテストを行なった。
  このテストにはフィジケラ、ブルツの両ドライバーが参加した。１１日か ら１２日の午前中まではフィジケラがＢ１９８のセットアップ調整を主体 にしながら、ブリヂストンのタイヤテストを併せて行なった。１２日の午 後からはブルツがステアリングを握り、フィジケラの行なっていたタイヤ テストを引き継いた。最終日の１３日にはロングラン走行を行ないテスト を終了した。

  ジャンカルロ・フィジケラ　談：
  このテストの結果を本当に喜んでいる。信頼性で不安を感じることは一切 なく、自信を持って開幕戦を迎えることができそうだ。また、１分２１秒 ９８という素晴らしいタイムをマークできたことで、より自信を深めるこ とができたのも大きいよ。

  アレクサンダー・ブルツ　談：
  チームがレースディスタンスとタイヤテストを任せてくれたが、できれば この期間でトップタイムをたたき出したかったよ。でも、信頼性が重要で あることは理解しているつもりだし、ロングディスタンスを走れたことで クルマのことが掴めてきて自信が持てたからね。バルセロナのテスト結果 でボクらが十分コンペティティブなことが分かったから、リラックスしな がらメルボルン入りできそうだよ。

  パット・シモンズ(テクニカル・ディレクター)　談：
  Ｂ１９８はここまで５０００キロ近くを走ってきたが、クルマの信頼性が 高いだけではなく、ジャンカルロが素晴らしいタイムをマークしてくれ、 クルマのパフォーマンスが素晴らしいことを証明できている。アレキサン ダーについては、天候が良くなかったこともあり、彼がまともなコンディ ションで走れば、ジャンカルロと同じようなパフォーマンスは発揮すると 思っている。メルボルンまでに５日間ほどテストを行なうことになってい るので、彼はそこで素晴らしいタイムをマークするはずだよ。

• ミナルディテストレポート(1998.2.13)
  １１日(水)からバルセロナで行なっていたテストはこの日最終日を迎えた。
  この日は中野信治がＭ１９８をドライブしてマシンの熟成作業を行なう予 定であったが、午前中は霧が発生し、予定していたスケジュールに支障を きたした。
  午後になると天候も回復したため、中野のドライブでチーム側が用意した 様々なセットアップをチェックしながらトータルで６２周を走行した。こ れにより、開幕戦のオーストラリアグランプリに向けて有効なデータの収 集を行なうことができた。
  今回の３日間のテストでＭ１９８はトータルで１６９周、距離にして８００ｋｍ を走行し、信頼性の面でも安定していることや、ベストタイムを連日１秒 ずつ短縮するなど、そのパフォーマンスの良さも着実に示してきている。
  チームは、オーストラリアグランプリに機材を搬出する前の２４日に急きょ モンツァでテストを行なうことを決めた。

• フェラーリテストレポート(1998.2.13)
  フェラーリがフィオラノで行なっているプライベートテストは、この日３ 日目を迎えた。
  この日も天候は晴れで、気温は摂氏９〜１６度、路面温度は９〜２１度、 コースコンディションもドライであった。
  この日から前日までのエディ・アーバインに代わってミハエル・シューマッハ がテストを担当し、２台目のＦ３００(シャシーナンバー＃１８３)に９８ 年スペックのタイヤを装着し午前１０時半からテストを開始した。テスト の内容は前日と同様にＦ３００の熟成作業が中心となっていたが、まだ目 だったトラブルは発生していない。
  この日、シューマッハはトータルで７０周を走行し、ベストタイムは１分 ０２秒５９２であった。
  明日もテストは続けられるが、場所をムジェロに移して行なわれることに なっている。

• ミナルディテストレポート(1998.2.11-12)
  ミナルディは先週に引続き、１１日からバルセロナでテストを開始した。
  まず１１日は、エスティバン・トゥエロがリア・サスペンションに改良 を施したＭ１９８を使ってトータルで２６周を走行し、ベストタイムは １分２７秒４１であった。しかし、エアバルブに関係するエンジンセンサー にトラブルが発見されてエンジン交換を余儀なくされてしまった。このた め、予定されていた信頼性のチェックに支障が出てしまった。
  また、トゥエロ(彼だけでなく、ニュー・カマーは全員)はＦＩＡからスー パー・ライセンス発給の条件として、テストの走行距離がトータルで２０００ ｋｍ以上(そのうち、２日間は連続３００ｋｍを走行すること)となること が義務づけられているが、彼は着実にこのリクエストを消化してきている。 今回のテストが開始されるまでで、彼はすでに１３３１ｋｍを走行してお り、今日の１２２ｋｍを追加すると、１４５３ｋｍの走行を終えているこ とになる。
  翌１２日は、中野信治がテストに合流。
  午前中はまずトゥエロがマシンを満タン状態にして信頼性をチェックした。 彼はトータルで６４周を走行し、ベストタイムは１分２６秒３９４であっ たが、Ｍ１９８には特に大きな問題は発生せず、フォードの最新Ｖ１０エ ンジンも信頼性の面で特に問題がないことを証明できた。
  一方、中野は午後から数種類のブレーキディスクをチェックし、トータル で１７周を走行し、ベストタイムは１分２７秒０１７であった。「まずは クルマに慣れることが先決だけど、いいフィーリングで走れてますよ」と コメントしていた。

• フェラーリテストレポート(1998.2.12)
  フェラーリは１２日も引続きフィオラノでのプライベートテストを行なっ ている。
  この日も天候は晴れで、気温は摂氏９〜１５度、路面温度は１０〜１８度、 コースコンディションもドライであった。
  エディ・アーバインは前日シェイクダウンを行なった２台目のＦ３００を 使用して午前中に２０周の走行を２セット消化しながらマシンの熟成作業 を行なう一方で、ピットストップシミュレーションを幾度となく行なうな ど、精力的にテストプログラムを消化した。最終的に、この日トータルで ６４周を走行し、ベストタイムは１分０４秒３２７であった。

• ティレルテストレポート(1998.2.11)
  ティレルは今月第１週から行なっていたテストを１１日から再開したが、 テストを担当した高木虎之介は、ティレル・フォード０２６を使ってコン ペティティブなタイムをコンスタントにマークし、その表情を緩めていた。
  １１日の午後４時の時点で、彼は１分２３秒１のタイムをマーク。これま でのベストタイムとなった。ジャンカルロ・フィジケラ、ラルフ・シュー マッハ、デイモン・ヒル、ヤルノ・トゥルーリなど多くのＦ１ドライバー のタイムを上回っている。
  この日のバルセロナは晴れで、コースはドライコンディション。虎之介は テスト開始から常にタイム・シートの上位に名を連ね、走行距離も２００ｋｍ に達した。
  午後になると、虎之介はコスワースが新しくメンテナンスしたフォード・ ゼテックＲのＶ１０エンジンを搭載し、グッドイヤー社の最新スペックの タイヤを使ってコースに出たが、すぐにトップタイムに肉薄する好タイム を叩き出した。
  「クルマが進化しているのが分かるので嬉しいですよ。とてもドライブし やすいいから自信につながるし。フォードＶ１０エンジンも去年のものと は比べものにならないくらいパワーバンドがあるし。もちろん、いいタイ ムが出たのは嬉しいけど、まだシーズンが始まっているわけではないので、 そんなに浮かれていられませんよ」と虎之介はコメントした。
  またマイク・ゴスカインも１１日のテストを終えた後、比較的慎重なコメ ントを残し、「今日はとても良い、収穫のある１日だった。トラは速いラップ をコンスタントに叩き出し、我々にもしっかりとしたフィードバックをし てくれる。また、彼はグッドイヤーのタイヤについてもしっかりとした評 価と報告ができるドライバーだ。まぁ、ここバルセロナで他のチームに対 してコンペティティブなタイムが出せることは確かに嬉しいことだが、たった １日の内容で全ての結論を決めつけることは浅はかなこと。我々は自分た ちのレースプランを考えながら、引続きテストを重ねてティレル０２６を 発展させ、来るシーズンに備えるだけだ。」と語った。

• フェラーリテストレポート(1998.2.11)
  フェラーリは１１日からフィオラノのテストコースでテストを開始した。
  この日の天候は晴れで、気温は摂氏９〜１４度、路面温度は１０〜１６度、 コースコンディションはドライであった。
  この日から２台のＦ３００が用意され、エディ・アーバインがシャシーナ ンバー＃１８３のＦ３００をシェイクダウンし、トータルで２５周を走行 し、ベストタイムは１分０３秒８１３であった。

• ベネトンテストレポート(1998.2.11)
  ベネトンは２日から６日までスペインのバルセロナでテストを行なった。
  このテストには、ジャンカルロ・フィジケラとアレクサンダー・ブルツの両 ドライバーが参加。ブルツが２日と３日と、４日以降はフィジケラがテスト を担当した。
  この週は天候があまり思わしくなく、テストプログラムの変更を余儀なくさ れたが、チームはブリジストンのウェットタイヤを初めて使うチャンスに恵 まれ、貴重なデータを収集することができた。
  序盤のテストを担当したブルツは、タイヤテストに加えて車のセットアップ とバランスの調整作業を行ない、２日間で１１３周を走行。ベストタイム １分２６秒０２をマークした。
  一方、ブルツからバトンタッチしたフィジケラは、水曜日ウェットな路面の 中で車の信頼性を上げる作業に専念し、１セットのタイヤで３５周を走行し た。翌５日は引続きセットアップの調整と信頼性向上の作業を中心に行なっ た後、レースディスタンス走行も行ない、終盤でベストタイム１分２４秒７８ をマークした。
  最終日、フィジケラは２セットのタイヤテストと、メカニカルセットアップ 作業を消化し、ベストタイムは１分２４秒４１であった。
  チームとしては、Ｂ１９８のパフォーマンスと信頼性の高さに満足しており、 テクニカルディレクターのパット・シモンズは、「前のバルセロナテストで はちょっとした問題も出ていたが、これに関しては、スタッフが懸命に作業 してくれたので、今回のテストがスタートする時には問題点が全て修正され ていた。また、今回はかなりの周回も走行できたし、信頼性の面でも問題な いことが証明できたのは嬉しかったよ。車のパフォーマンスのチェックも行 なっているが、タイムについても安定性についても問題ないのでホッとして いる。」とコメントしていた。

• ミナルディテストレポート(1998.2.9)
  ミナルディが２日からスペインのバルセロナで行なってきたテストは６日(金) に終了となった。５日間に渡るテストには、エスティバン・トゥエロ、中野信治 の両ドライバーが参加。トゥエロはＭ１９８の熟成作業を担当し、中野は初め てドライブするＭ１９８の感触を確かめていた。
  テスト期間中は天候があまり思わしくなく、雨によってテストプログラムが思 い通りに消化できない面もあったが、２日と６日に僅かながらドライ路面で走 ることができた。
  このテストにおいて、中野はトータル１０７周を走行し、ベストタイムは１分 ２８秒１５７。トゥエロはトータルで８８周を走行し、ベストタイムは１分 ２８秒０８４であった。

• ティレルテストレポート(1998.2.7)
  ティレルは２月１日から４日までスペインのバルセロナでテストを行なった。
  最終日の４日はあいにくの雨模様となったが、それでもチームの志気は低下 することはなかった。
  高木虎之介のドライブするニューマシン、ティレル０２６は、この４日間で トータル１３８周を走行したが、殆んどトラブルフリーの走行ができ、その 上、彼はチーム関係者が喜ぶようなラップタイムを何度かマークした。
  チームスタッフは今回のテストに３つの課題を持って臨んだが、その課題とは、
  • サスペンションベストセッティングを見い出すこと。
  • 高木虎之介が０２６に十分慣れ親しむことができるようにすること。
  • 少なくともレースディスタンスの連続走行を行ない、システムの信頼性 のチェックが行なえるようにすること。

  であった。これらの課題は４日の夕方のテスト終了までに全てクリアされた。
  チームマネージャーのスティーブ・ニールセンは、「まぁ、雨の中で何度か テストをする羽目になったが、０２６について初めて充実したテストができ た。全体的に、新車のフィーリングは良い。セッティング面でのレスポンス も良いし、トラも速いドライバーだ。ウェットで行なったグランプリシミュ レーションの半分あたりでは、彼はベネトンのジャンカルロ・フィジケラよ りも速かったんだよ。まぁ、今の段階でこのことを指摘したからといって、 ウチのパフォーマンスがどれほど優れているかの証拠にはならないが、少な くとも現段階でトップチームと同等のタイムがマークできれば、来シーズン に向けて大きな自信につながる。」とコメントした。また彼は「４日間での ベストタイムは１分２６秒９。トラはこのタイムを初日にマークしていたが、 その後、チームはクルマのベストセッティングを見い出そうとあれこれクル マをいじくったし、おまけに、天候も殆んど雨。セッティングが決まった後、 ドライで走ることができれば、彼はもっと速く走ることができただろう」と 付け加えた。
  なお、次回のバルセロナテストは２月１１日に行なわれ、ほぼ１週間連続で のスケジュールが組まれている。そのテストでチームは、２回のフル・ディ スタンス走行を予定している。

• ジョーダンテストレポート(1998.2.6)
  ジョーダンは、２月１日〜５日までスペインのバルセロナにおいてテストを 行なった。
  まず１日と２日はラルフ・シューマッハがテストを担当。シャシーのセット アップ面での熟成作業を集中的に行ない、２日間でトータル９４周を走行し、 ベストタイムは１分２６秒２６であった。
  ３日からはデイモン・ヒルがステアリングを握った。ヒルは最終日の５日(木) にレースシミュレーション走行を行ないながら、３日間のベストタイムは１ 分２６秒１０をマークした。
  ジョーダン無限ホンダ１９８は５日間のテスト期間中、信頼性の面で何の不 安もなく走行を続けることができ、大きなトラブルも一切でなかった。

• フェラーリテストレポート(1998.2.7)
  フェラーリのムジェロでのテストは６日に最終日を迎えた。
  この日のムジェロは天候に恵まれ、気温も摂氏６〜１１度、路面温度１２〜 １８度、路面コンディションはドライという状態であった。
  エディ・アーバインは前日同様Ｆ３１０Ｂを使用してタイヤテストを継続。 トータルで９７周を走行し、ベストタイムは１分２８秒９５７であった。
  一方、ミハエル・シューマッハは、午前中は前日に引続きＦ３００の熟成を 行い、午後はタイヤテストを行なった。この日、トータルで８２周を走行し て、ベストタイムは１分２９秒１５２であった。

• フェラーリテストレポート(1998.2.4〜2.5)
  フェラーリのムジェロでのテストは５日目に突入した。
  この日は前日までテストを担当していたミハエル・シューマッハに代わり、 エディ・アーバインがテストを務めた。この日は一日中雲に覆われ、気温も 摂氏３〜４度、路面温度４度という状態であったが、アーバインは初めての Ｆ３００での走行を楽しんだ。
  この日はトータルで７１周を走行し、ベストタイムは１分３５秒２７４で あった。
  翌５日(水)は天候も回復し、気温摂氏５〜７度、路面温度１０〜１７度となっ た。
  この日、アーバインはＦ３１０Ｂを使用してタイヤテストに専念し、トータ ルで１３１周を走行し、ベストタイムは１分２８秒０５３であった。
  一方、シューマッハはこれまでと同様にＦ３００の熟成作業を行ない、トー タルで６９周を走行し、ベストタイムは１分２９秒８５１であった。

• フェラーリテストレポート(1998.2.2〜2.3)
  フェラーリのムジェロでのテストは３日目を迎えた。
  この日は前日よりもやや気温が上昇したため、シューマッハは精力的にテスト をこなしていた。
  まず、午前中はＦ３００を使用してトータルで４２周を走行し、ベストタイム は１分２８秒９３４であった。
  この後、Ｆ３１０Ｂを使用して１３周ほど走行。Ｆ３００はオーバーホールの 調整に入った。
  翌３日(火)はあいにくの雨模様となってしまったため、テストスケジュールの 変更を余儀なくされた。シューマッハは数種類のウェットタイヤにトライしな がらトータルで４０周を走行し、ベストタイムは１分４１秒２７７であった。

• フェラーリテストレポート(1998.2.2)
  フェラーリは１月３１日と２月１日の両日、イタリアのムジェロでテストを行 なった。
  同チームがムジェロでテストを行なうのは今年になってからは初めてとなるが、 ミハエル・シューマッハは、Ｆ３００で１２周の連続走行を含む、トータル ４５周を走行し、ベストタイムは１分３４秒１１４であった。
  また、スタッフがＦ３００のチェックを行なっている間に昨年のＦ３１０Ｂを ドライブし、パフォーマンスの比較チェックも行なっている。
  シューマッハは、「今日のテスト内容にはほぼ満足している。やはりある程度 の周回を重ねることができたのが大きいよ。クルマはバランスが良くなってき ているが、まだ十分ではないね。でも、ヘレスで出たトラブルはクリアできた と思う。」とコメントしていた。
  翌２月１日も、引続きシューマッハがテストを担当。この日は午前９時に Ｆ３００を使ってコースに出て、前日同様連続１２周を含む、トータル２７周 を走行し、チェックを行なった後さらに２１周を走った。この日のベストタイ ムは１分２９秒９１６であった。

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