1999 F1 World Champion Ship
Round7 France Grand Prix
1st Half Free Practice Session Report
- マクラーレン勢、好調な滑り出し
マクラーレン・メルセデスのミカ・ハッキネンとデビッド・クルサードの
2人は、フランスグランプリ初日午前中のフリー走行で1番手、2番手の
タイムをマークし、好調な滑り出しを見せた。両ドライバーとも、路面の
ホコリが消えつつあるコース・コンディションとなってからのタイムア
タックとなった。それまでは車への負担を最小限にとどめながらタイヤを
温存していた。
ミカ・ハッキネンは、僅か5周の走行しかしなかったが、チームメイトに
コンマ2秒差をつけるトップタイムをマーク。
デビッド・クルサードの方は、4周を回ったところでエア・バルブが緩ん
だ疑いが生じたため、マシンをピットに止めた。チームは午後のフリー走
行に向けてエンジン交換の作業に入っている。
- ザナルディ、3番手
ウィリアムズ・スーパーテックのアレッサンドロ・ザナルディはこのセッ
ションで3番手のタイムをマークした。しかし、このタイムは路面温度が
低い時点でマークしたもので、土曜日の午後の予選でも同じようなパフォー
マンスが出せるかどうか心配なようだ。
ラルフ・シューマッハの方は、思い通りのタイムアタックが行なえず、
10番手。このグランプリで使用すると見られていたニューパーツは使用
していないようで、次戦イギリスグランプリまで採用を見合わせたようだ。
- フレンツェン、4番手
ジョーダン無限ホンダのハインツ・ハラルド・フレンツェンは、前戦カナ
ダ・グランプリでのハイ・スピード・クラッシュのために直前のテストを
欠席したが、このセッションでは4番手のタイムをマークした。まだ右肩
と右膝に痛みが残っているようだ。車の方はオーバーステアの症状が出て
いたとのこと。
チームメイトのデイモン・ヒルの方が8番手。こちらは車がアンダー・ス
テアになっていてトラクションも効かない状態。車のバランスも悪く、タ
イムアタックどころではなかったようだ。
- スチュワート勢、6番手、7番手
スチュワート・フォードのルーベンス・バリチェロは僅か4周しか走行し
なかったにも関わらず6番手。ジョニー・ハーバートは9周で7番手のタ
イムをマーク。両ドライバーともタイヤを温存する作戦に出た。チームと
しても、先週のテストでセットアップを見つけ出しているので取り敢えず
は安心といった感じのようだ。
- フェラーリ、全く走行せず
フェラーリのミハエル・シューマッハとエディ・アーバインの2人は、こ
のセッションでは全く走行しなかった。特にマシントラブルが発生してい
たわけでもなく、先週のテストでセットアップは出来上がっているので、
午後のセッションまでタイヤを温存する作戦のようだ。
- その他
ザウバー・ペトロナスにとっては最悪のセッションとなった。ペドロ・
ディニスは、コースに出て半周ほどしたところでマシン・ストップ。どう
やら燃圧のトラブルのようだ。ジャン・アレジは、最後のシケインでスピ
ンし、激しくバリアにヒットしてしまった。アレジの車はバウンドし、ひっ
くり返った状態で止まった。アレジには怪我はなかったものの、車はロー
ル・バーから右サイドのサスペンションまで広範囲にダメージを負ってし
まった。
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