例年なら１月中旬に『モータースポーツファン感謝デー』というイベントが開 催されるのだが、今年からは３月初に『モータースポーツキックオフデー』と いうものに改められることが分かった。例年、１月のイベントは１日限りで開 催されていたのだが、今年からは土・日の２日間開催となり、エキシビション レースも２輪、４輪で開催されることになっていた。
最初はあまり気にしていなかったが、ふと『行ってみようかな』と思い始めた。 どうせなら、モータースポーツには全く縁がない嫁さんも一緒に連れていくこ とにしよう。自分の頭の中では着々と計画が練られつつあった。
今回も宿をどこにするか悩まなければならない。通常、Ｆ１の時は車で寝泊ま りするので、鈴鹿周辺のホテルなどは全く知らない。ガイドブックや時刻表を 探していくつかアタリをつけてみた。
鈴鹿サーキットには、その名も『鈴鹿サーキットホテル』というものが併設さ れている。まずはそこにサグリを入れてみたが、キックオフデー３日前では一 般的な部屋が空いているはずもなく、１泊２食で１６５００円という部屋が 残っているのみだった。こんなところに宿泊すると、今月は超緊縮予算となっ てしまうので、平田駅周辺や白子駅周辺を当たってみたところ、平田駅前にあ る鈴鹿グランドホテルが見事予約できた。
また、キックオフデーが終ったあとは伊勢まで足を延ばすことにした。ここで の宿泊は船員保険組合(だったか？)とかいうところが運営している『マリン パールとば』に決まった。
仕事がたて込んでいて、数日前まで本当に鈴鹿に行けるかどうかわからない状 態だったが、なんとか脱走することに成功した。鈴鹿で雨が降ると悲惨な目に 合うので心配していたが、なんとか晴れそうである。
３月７日。５時３０分にセットした目覚しで起きる。前日が遅かったため、し ばらくぼーっとしていた。嫁さんは朝ご飯のおにぎりを作っているようだ。
１０分くらいウダウダしていたが、なんとか起き上がる。顔を洗い、身支度を 整える。すでに新聞が配達されていたので、天気予報を確認するが、どうやら 週末は晴れるようだ。月曜日はちょっと天気が悪くなるらしい。
なんだかんだいいつつ、予定通り６時に自宅を出発する。
本来なら、そのまま東名横浜町田ＩＣを目指すのだが、忘れ物をしてしまった ので、会社に寄り道する。何を忘れたかというと、モータースポーツキックオ フデーの無料入場券を会社に忘れてしまっていたのである。通常なら、１回１ 人１６００円かかるので、２日で６４００円かかってしまう。これだけあれば ２人で飲みに行くことができてしまう。さすがに土曜日の早朝だと徹夜でもし てない限り事務所には誰もいなかった。素早く入場券を持って車に戻る。
横浜町田まで行くと時間がかかるので、東名川崎ＩＣに向かうことにする。土 曜日だが、尻手黒川線の交通量は多い。
７時頃東名に入った。
断続的に車、特に長距離トラックが多くなるが、渋滞は全くなく、順調に進む。 途中、富士川ＳＡ、浜名湖ＳＡ、上郷ＳＡで休憩を取る。上郷ＳＡではハイウェ イカードを購入する。上郷ＳＡから東名阪への分岐となる名古屋ＩＣまではわず かである。ここからしばらく名古屋都市高速を走り、東名阪へと抜ける。Ｆ１に 行く時、この辺りを通るのは真夜中であるため、周囲の景色は全く分からなかっ た。今回初めて昼間に通ったが、周囲は結構都会だった。
東名阪の御在所ＳＡで最後の休憩をとり、鈴鹿ＩＣで東名阪から降りる。インテ グラのガソリン残量が少なかったので、サーキットに行く前にガソリン補給をし なければならない。ガソリンスタンドは国道沿いだけでなく、鈴鹿市内には多数 あるが、出光が見当たらない。市内を３０分ほどウロウロしてようやく見つける ことができた。その途中で、偶然今晩の宿、鈴鹿グランドホテルの所在も分かっ てしまった。
無事ガソリンを補給してサーキットへと向かう。
Ｆ１の時はサーキットの駐車場には目もくれず、そのままスポーツセンターに 直行してしまうのだが、今回はサーキット正面の駐車場に車を止めることがで きた。駐車場に入ったのは１２：００頃。ガソリンスタンド探しで時間を取ら れたが、約５時間で鈴鹿に到着することができた。
ちなみに、駐車場は無料だった。普段はまず止めることができない正面駐車場 にタダで止めることができたので、なんだか非常に得をした気分になってしまっ た。
いつもなら人の波ができるのだが、さすがに今日は土曜日ということもあって、 人はまばらである。正面ゲートで無料入場券を提示して中に入る。ゲートで入 場券は回収されるのかと思っていたが、提示しただけで回収されることはなかっ た。
Ｆ１の時は人とグッズ屋が溢れているが、さすがに今回は平和である。常設の グッズ屋は営業しているが、出店はなかった。とりあえず、コースまで行くこ とにし、どんどん進む。コース前のゲートを入ったところにインディカーと ＮＡＳＣＡＲ、ツインリンクもてぎのレーシングスクールで使われているらし きマシンが展示してあった。
写真では分かりにくいが、コクピットのパネルははめ込み画像のようになって いた。もしかすると、このマシンは展示専用なのかもしれない。
ゲートを入ったすぐのところにマルボロブースがあり、４月のＧＰ開幕戦のチ ケットを販売していた。それは良いが、その横に立て看板があり、『ＧＰライ ダーサイン会』などと書いてある。土曜日は上田昇、日曜日には青木宣篤、治 親、沼田、ノリック、タディ、宇川のサイン会が開催されると書いてある。こ りゃぁ、サインを貰うしかないでしょ〜。が、あいにくと色紙を持っていない。 白紙を探すが、周囲にあるのはチラシばかり、、、『こうなりゃ、ダウンジャ ケットかＴシャツにサインしてもらうか、、、』などと考えていたら、嫁さん が小さいメモ帳を持っていた。これにサインを貰うことにする。
サイン会は１４：３０からなのでまだしばらく時間がある。コースからはエキ ゾーストが聞こえてくるので、何かが走っているようだ。とりあえず、メイン スタンドに行ってみる。オーロラビジョンでは去年のＦ１日本ＧＰの模様が放 送されていて、コース上ではバイクが走っている。どうやら、どこかの走行会 のようだ。
バドックではフリーマーケットも開催されているはずだし、ピットロードにも 行ってみたかったので、グランドスタンドから地下通路と通ってパドックへと 向かう。
地下通路を抜けるとパドックに出る。鈴鹿でレースをやっているプライベーター や有名チームがフリーマーケットを開催している。中でも、ＰＩＡＡ ＮＡＫＡＪＩＭＡレーシングのフリーマーケットには昨年のフォーミュラ・ ニッポンで使用していた翼端板やウイングが虎之介のものと思われるサイン入 りで売られていた。いくらサイン入りとはいえ、保管に困ってしまいそうなも のである。
それ以外では例年通りで、マフラーやタイヤ、フレームなどまともそうなモノ から、結構怪しげなモノまで様々なものが売られていた。
一通りフリーマーケットを見学してからピットエリアへと入っていった。今回 はフォーミュラ・ニッポンに参戦しているチームではＩＭＰＵＬ、ＣＥＲＵＭＯ、 ＰＩＡＡ ＮＡＫＡＪＩＭＡ、ＡＲＴＡ、ＢＥ ＢＲＩＤＥＳ、５ＺＩＧＥＮ などがいた。ＧＴではカストロール無限、ＰＩＡＡ、ＲＡＹＢＲＩＧ、マッシ モセルモなど。ここでわかったことだが、５ＺＩＧＥＮは ホームページを持っている。
２輪ではホンダワークス、ヤマハワークス、ＲＥＤ ＢＵＬＬ、カワサキワー クス、テクニカルスポーツなどのマシンが展示してあった。今年からＮＳＲ ２５０は両持ちサスに変わると言う噂があったが、展示してあるＮＳＲ２５０ はその噂通り両持ちサスになっていた。
コース上では相変わらずバイクの走行会が行なわれている。ドカの９１６や ＣＢＲ１１００ＸＸなどもいれば、ＣＢ４００も走っている。その中にタンデ ムのＴＲＸがいる。タンデムなのに、最終コーナーから全開で駆け下りてきて、 ピットウォールのすぐそばを通過している。最初はどこかで転倒したライダー でもいるのかくらいにしか思っていなかったが、頻繁にタンデムで通過してい る。『なんだぁ、こいつは、、、誰だ？』と思ってよく観察したら、平忠彦そ の人だった。なんと、タイラレーシングが募集した走行会が行なわれていたの だった。
それにしても、とてもタンデムしているとは思えないほどのバンク角とスピー ドである。後から知ったことだが、ストレートで軽く２００ｋｍオーバーだっ たらしい。
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