鈴鹿サーキットから伊勢湾に向かって伸びている道をまっすぐ下りていく。サー キットは小高い丘のような場所にあるので、まっすぐ伸びている道路の先に伊勢 湾を望むことができる。水面が日差しを受けてキラキラ輝いていた。
一度、阪南の方に行った時に東名阪から名阪国道→西名阪と通ったことがあるが、 伊勢、鳥羽方面に行くのはこれが初めてである。津市に入ると車が多くなったが、 渋滞するほどではない。また、あまり高いビルがないことに気がついた。軟弱地 盤なのだろうか。それとも、単に必要ないだけだろうか、、、
津市を抜けたところでコンビニに寄って休憩する。このコンビニ、国道沿いのど こにでもありそうなコンビニだが、１つだけ異なる点がある。駐車場が異様に広 い。大型トラックが駐車できるくらいに広い。普通車なら数十台は駐車可能であ る。ファミレス用にしても十分過ぎるくらいの広さである。横浜では考えられな いことだ。
渋滞らしい渋滞は全くなく、快調に進む。松坂市に入ってくると『松坂牛』と書 かれた看板が目につくようになってきた。チャンスがあれば一度食べてみたいも のだ。
松坂牛には用事がないのでそのまま進む。非常にあっけなく伊勢市まで来てし まった。時刻は１７時を回ったところだった。まだ明るいので、このまま伊勢神 宮に参拝するという案もあったが、二見ヶ浦の夫婦岩を見に行きたかったので、 伊勢神宮は明日にした。
最初、二見ヶ浦というところは観光地化されていると思い込んでいて、近くに行 けば看板やら、なにやらがたくさん出ているだろうと思っていたのだが、ひっそ りとした感じで、国道沿いにも看板が１つあるだけだった。
海岸沿いにおみやげもの屋や旅館が並んでいて、その前の道路が駐車場になって いた。そこに車を止めて海沿いの歩道を歩いていくと、夫婦岩が見えてくる。
どうやら、ここは２つの岩の間から日の出を見ることができる季節もあるらしい。 さすがに、今は夕方なので日の出どころか、太陽も見えなくなっている。
夫婦岩を出発して鳥羽を目指す。ところで、鈴鹿から津、松坂、伊勢、鳥羽には 必ずと言っていいほど『ジャスコ』がある。しかも、１つ１つがかなり大型の店 舗になっている。鈴鹿市にあるジャスコの売場面積はかなりの広さである。これ だけの店舗を作ってしまうと、地元の商店街などは厳しいだろうし、他のスー パーも進出しにくいだろうと思った。
やがて鳥羽市に入ってきた。今夜の宿、『マリンパールとば』を探さなければな らない。住所は分かっているが、正確な所在地が全く分かっていない。住所との 関係から、おそらくかんぽの宿の近くにあることは間違いない。鳥羽市内を走っ ていると電柱に看板が出ていた。進んでいる方向は間違っていないらしい。
安楽島という所にあるらしいので、『←安楽島ホテル街』と書かれた大きな看板 があったので、そちらの方に曲がる。
しばらく進むと交差点に出てしまった。さて、、、どちらに進んだものか、、、 正面にある看板を端から見ていたら、『←マリンパールとば』という看板があっ た。交差点を左折する。
海沿いを進むと急坂が現れた。途中に、入口を示す表示が出ていた。さらに急坂 を登ったところに『マリンパールとば』が建っていた。隣にはかんぽの宿が建っ ている。住所からすると近いだろうとは思っていたが、隣だとは思わなかっ た。
建物自体はそんなに大きくないが、まだ新しい。フロントで受付を済ませ、部屋 の鍵を受け取る。部屋は和室になっていて、８畳ある。この部屋で４人までは宿 泊できるようだ。
とりあえず、荷物を置き、食事に行く。やはり海が近いので刺身や牡蛎フライな どが並んでいた。刺身はなかなか新鮮で美味しい。日曜日のためか、宿泊客もそ んなに多くはなく、ゆっくりと食事を取ることができた。
『マリンパールとば』には大浴場があった。２１時頃に入浴したこともあってか、 貸切り状態だった。一人でゆっくりと風呂に浸かっていた。お風呂からは伊勢湾 を見ることができる。残念ながら、露天風呂はない。
風呂から上がった後、ロビーに置いてあったマッサージ機を使ってくつろいでい た。
今日はＦ１開幕戦だったのでテレビを見ていたが、さすがに昼間の疲れからか、 途中で睡魔に襲われて、半分寝ながらテレビを見ていた。あまりに眠たいので、 そのまま寝てしまうことにした。おやすみなさい、、、、
翌、３月９日。７時過ぎに目が覚めた。月曜日というのに７時まで寝ていられる というのは贅沢である。いつものように『めざましテレビ』を見ていたら、嫁さ んも起きたようなので、１階にある食堂へ朝食を食べに行った。朝食はよくある 和朝食である。伊勢湾を見ながらゆっくりと食事を取った。
朝食の後、部屋に戻って荷物を整理し、出発する。鳥羽市内を抜け、昨日と同じ 海岸沿いを走ってもいいのだが、同じ道はつまらないので、鳥羽・伊勢スカイラ インという山道を使うことにする。
この道路、国道かと思っていたが、どこかの会社が運営している私道のようだ。 道幅が狭い上、勾配もかなり急になっている。だが、途中の山の頂上に展望台が あるようだ。今日は晴れているので、景色が良いはずだ。
目の前を貸切バスが走っていたため、ゆっくりと頂上まで登らなければならなく なってしまった。自分はさすがに脇見運転をするわけにはいかなかったが、助手 席の嫁さんは景色を堪能していたようだ。
晴れてはいるものの、ちょっと霞んでいて、遠くの景色は見えない。頂上に設置 してあった説明によると、富士山も見えるらしい。周囲に何もない山のてっぺん なので、風が強い。ちょっと肌寒い。
山を下って伊勢神宮へと向かう。ここで疑問に思ったのが『外宮』と『内宮』の 違いである。どちらも伊勢神宮と書いてあるので始末が悪い。どちらに行くか悩 んだが、外宮に行くことにした。さすがに月曜日の午前中ということもあって、 駐車場には空きが十分あった。それでも、半分以上は埋まっていた。
駐車場の脇から外宮の本殿へと続く参道があった。参道に脇には立て看板があり、 『夜間参拝禁止』と書かれていた。いまの季節は１７時以降は参拝できないのだ そうだ。ということは、昨日は伊勢神宮に寄らなかったのは正解だったことにな る。
参道の両側には高い木が植えられていて、朝だというのに薄暗い。時折り参道か ら細い脇道が出ているが、全て『進入禁止』になっている。奥に何があるのか全 く分からなかった。
５分くらい歩くと本殿の横に出た。本殿は板の壁で仕切られていて、門から先で は写真撮影は禁止となっていた。特に願い事があったわけではないが、せっかく 来たのだから、拝んでおいた。帰りは同じ道を通って車に戻った。
伊勢神宮に参拝したのだが、なんだか物足りない。今年の正月に橋本首相参拝の 模様がニュースで放送されていたが、イメージが違う。あまりに物足りないので、 内宮にも参拝することにした。外宮から内宮へは車で１０分ほどかかる。
内宮の近くには大きな土産物屋が並んでいた。大きな駐車場もあり、観光バスが たくさん止まっている。非常に狭い駐車場でなんとか空きスペースを見つけ、車 を止める。
駐車場から歩いていくと、川に掛けられた橋に出た。『お〜。この橋はニュース で見た橋だ！』やはり、こちらの方がメジャー(？)なのだ。外宮とは比較になら ないくらい参拝客がいる。橋を渡ると日本庭園が広がっている。どうやら、桜の 木もあるようなので、もうちょっと後に来ると桜並木を見ることができたかもし れない。
日本庭園のようなところを過ぎると、外宮と同じくまた森の中へと入っていくこ とになる。内宮の方はやたらと団体客が多い。出雲から来たらしき団体客の添乗 員(？)さんはハンドマイクを使ってスケジュールの説明をしていた。これに巻き 込まれると参拝どころではなくなると思ったので、嫁さんには悪いがちょっと歩 くペースを上げた。
１５分くらい歩いただろうか。ようやく本殿に到達することができた。ここでも 板壁の内側では写真撮影禁止。後から団体がやってきているはずなので、早々に 参拝し、本殿から出ていくことにした。本殿に通じる階段を降りていく途中で、 団体とすれ違った。間一髪である。
無事伊勢神宮にも参拝できたので、心おきなく横浜に帰ることができる。駐車場 に戻ると、すでに満車になっており、空き待ちの車が列を作っていた。ほんの数 分の違いでこうなってしまったのだろう。
内宮から伊勢西ＩＣに向かい、伊勢道に入る。伊勢道は対面通行のみだが、一般 道よりは速いだろう。途中、道路工事のため片側通行になっていたが、運良くノ ンストップで走ることができた。片側通行部分は２ｋｍほどあったが、反対車線 は大渋滞になっていた。
東名阪に入ってからも快調に進むことができた。途中何度か休憩を挟んだが、結 局伊勢神宮から自宅までの所要時間は６時間ほどであった。
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